Sifuあだちや 土に還る鞄 #1

 

 

 

3月にはいり、別れを惜しみ、旅立ちにエールを贈り、贈られる人たちの季節となりました。渦中にない人であっても、懐かしさに思いを巡らせるのではないのでしょうか・・・・

私の工房では相変わらずのバタバタした状態が続いておりますが、数々の展示会出展を経験し1月に開催された足立区主催の「あだちメッセ」への出展とプレゼンテーションが無事に終わったことに、いくらかホっと胸をなでおろし、現在は販路開拓へと活動する日々です。

展示会も何回かこなすうちに、ブースづくりにおいては、随分手際よくなってきたかと思います。

紙布(美濃和紙)×紙ファスナーのトート

 

2日間開催されたあだちメッセでの「Sifuあだちや」のブースは毎回人だかりで、たくさんの方が訪ねてくれます。

やはり、皆さん環境への関心が高いようです。

 

 

順調に2日目をむかえ、7社のプレゼンテーションのうち、私の順番は一番最後でした。ここぞという時に、トラブルとは発生してしまうのでしょうか・・ppt(パワーポイント)を使用するためのパソコンにハプニングがおき、間際での変更が必要となってしまいましたが、会場の係りの方と助手についた社員の冷静な対応で事なきを終えることができました。

私たちのプレゼンの様子をビデオで撮っていた社員は、感極まって涙で曇ったなかでも、しっかりとレンズにおさめてくれました。(私も様々な思いの中でもらい泣きをしてました・・)

プレゼンでは作業風景と手織りシーン動画も構成された内容で発表いたしました。音源も取り入れ、楽曲使用許可をとった中島みゆきさんの「糸」を使用しました。

ここで、ちらっとご紹介しようと思いますが、音源は入れることができないので、無音で作業風景をお伝えします。時おり、手織りのシーンも入りますが、無音の為、冒頭の機織りを踏む音がお伝えできないのが残念です。想像しながら思いを巡らせて下さればと・・・

 

             ⇒紙布バッグ~ものづくりの風景動画

 

 

 


 

紙布~桜井貞子先生作品展の告知です。

3月18日(土)~6月4日(日)

紙の博物館(東京都北区王子 JR王子駅)

私が紙布に携わるきっかけとなりました、桜井先生の88才の米寿を記念しての作品展です。紙漉きの菊池正氣氏の作品や、桜井先生のお弟子さんの作品も直接見れるので是非ともお薦めです。

山崎協子さんも出展されるとのことで、私の中で、熱い思いがこみ上げてきました。私も頑張らねば・・・と

 

 

(第2のステージVer.5でご紹介した妹尾直子さんの作品も展示なさいます)

紙布帆布として構想、開発、生産可能な商品化として着手してもう少しで3年となります。

先人たちの知恵により生まれた「紙布」を、日常生活の中に取り入れるには、現在の技術をもって更に進化させ、あらゆる可能性に挑戦し続けることが必要なのではと思えるのです。その為には、今でしかできない事の一つ一つの積み重ねが、未来を創りあげると考えております。

それが遠回りに思えることであっても、無駄なことではなく、、あきらめずに積み重ねることが結果、近い道のりであったりもします。

皆の支えと協力者を伴って旅立ちと出会いのこの時期、Sifu(紙布)と私は、次への挑戦へと舵をとるのです。

「千里の行も足下より始まる」

せんりのこうもそっかよりはじまる

目的地が遥か彼方に感じられるとき、あまりの遠さに不安や迷いがでてきます。しかし、どんなに遠い道のりも、着実に歩みを進めればたどりつくのです。あきらめずに一歩を踏み出して一つ一つ積み重ねることが大切なのです。

今日この言葉が私の心に響いた論語です。

takako.n

 


 

今日、未曾有の東日本大震災より6年が経ちました。いまだ、避難生活の中で3月11日を迎えた方々が数多くおられます。

犠牲者の方々への心よりのご冥福をお祈りいたします。