Sifuあだちや 土に還る鞄 #7

 

冬に咲く大輪の紙布

 

 

新年があけて、2018年も半月が過ぎました。

「Sifuあだちや」×「メニサイド」は新年早々から、慌ただしくきちんと挨拶もままならずに時が過ぎております。

今年も何卒宜しくお願い申し上げます。山茶花の下で、対に並ぶのは紙布でできた一升瓶とワインのボトル袋です。

2本はまるで夫婦のようです.。山茶花は冬の寒さが厳しくなる頃に大輪を咲かせる花として、花言葉の中に「困難に打ち克つ」「ひたむきさ」「謙虚」などあります。まさしく、ひとつの物語のように見える私の好きな写真の一つです。

今日は、1月15日。私の記憶の中では「成人式」という印象が強く残ってますが、今では、第2月曜日が成人の日とされていて、迎える年によって、違ってしまうのも、そして15日が特別な日にちではない寂しさも少しあるのは、私だけでしょうか・・

ともあれ、私の娘も無事成人の日を迎へ、式典後にまた合流して東京都庁の展望レストランで夜景を見ながら、大人への仲間入りのお祝いをしました。

都庁45F Good View Tokyo

 

ディナーの後はメッセージ付きのデザートを楽しみました

彼女が選んだのは、今の流行り柄ではなく、沖縄の「びんがた~紅型」です。成人式は礼装でと、昔ほどあまり拘らずに今は、好きなのを着付けても良い時代です。

色鮮やかで、とても存在感のある着物で、友人たちともかぶらずとても満足していました。

 

着物の話をしましたが、今自宅の機織り機には着尺がかかっており、いつから織り始めたのかも忘れてしまうくらい時間がかかっています。

機織り教室「はたおと」にて

 

織り上がったら、浴衣か、作務衣かにしようと思っているのですが、仕事のせいにしてはいけないとは思いつつ、やはり、仕事優先で、お教室も休みがちになり、年末近くになって、ようやく自宅に持ち帰って少しずつ織りすすめている状況です・・・

唯一救われるのは、長いこと同じ縞柄を見ていても飽きないということでしょうか。

 

 

 

 

 

横糸が均等にうちこんであるかどうか、時々分解鏡で確認をするのですが

ひと枠に、約18段になるように横糸を入れていきます。打ち込むのに強すぎても、弱すぎてもよくないのです。あまり綺麗とは言えませんが一応収まっているようです。

鹿児島で大島紬を仕事として50年くらい織っている親戚がおりますが、1反は半月もあれば織りあげてしまうようです。勿論、織り上がるまでたくさんの職人さんが関わります。整形・糸撚り・糊付け・刷込染色その他様々な職人の手仕事が加わって織る作業に入るのです。

大島紬は織り上げる糸に柄になるように染色して、経糸に緯糸を打ち込んで柄を完成させます。このようなスゴ技を半月で仕上げてしまうのは、本当に尊敬する素晴らしい職人技ですね。


着物から、ついつい暢気な話の流れとなってしまいましたが、紙布については今年は少しづつ流れの変化がおきそうです。

これまであらゆるところで種まきをしてきました。先日は年明け早々に岐阜県美濃市へ泊まりで出張し、M7(美濃会議)なる集まりにも参加してきました。美濃和紙の町、美濃市を盛り立てる為に若い後継者の人たちの集まりに、東京代表??にて参加です。活力あふれる方々が引っ張る美濃市は、益々目が離せません。

 

 

「Sifuあだちや」はこれからも「こと」「もの」「ひと」との出会いを繋ぎつつ、2018年はたくさんの大輪を咲かせていけたらと思っております。

 

「 大器は晩成す 」

たいきはばんせいす

大きく立派な器ほど完成するのに時間はかかるものです。努力してもなかなか結果がでてこない。もどかしさを感じる時でさえ実は器が大きく広がっているときでもあるのです。焦らず、じっくり歩き続けていけばいつかは大きく花開く時がおとずれるのです。

今日はこの言葉が心に響いた論語です

takako.n