「土に還るバッグ」
日本橋三越さんのイベントスペースでのテスト販売も無事おわり、いつも、応援と励ましを下さる桜井先生にはもご報告し、更なる課題が浮上したこともお伝えしました。
美濃和紙や、環境に配慮する為に、石油由来の物質は使用せず、「とうもろこし」など自然食材を原料に加えるなど、素材的には素晴らしいと好評を頂きました。
商品クォリティーにおいても、もともと、弊社は、日本の高額ブランドのOEM(※)メーカーとして長年携わってきました。それにより、弊社の商品の信頼性には自信もあります。
※相手先のブランドで販売される製品を製造すること
「Sifuあだちや」のデザインは、OEMでこれまでも、最も多く発注があるバッグで、使いやすく、多くの人達に愛されるトートバッグを中心に展開しました。
差別化・効率化・魅力化
マーケティングにはこの3つが大事と言われています。
「Sifuあだちや」は素材に拘る事での差別化を図り、自社オリジナル生地で、製造販売も自社対応による効率化も進みました。しかし、魅力化は私達や、関係者がわかっていても、いかに、商品を手にした人が差別化した部分に、魅力を感じてもら得るかが鍵となります。そして、それを伝える手段がまだまだ足りないと感じました。
「Sifuあだちや」の和紙糸は美濃和紙を原料とし、生機は帆布(キャンバス)の産地である滋賀県の高島市で織り上げました。
私たちは、長年の経験を活かし、和紙の上質帆布を弊社オリジナル生地として完成させました。そして昨年末、知的財産登録を特許庁に申請し、今月登録へと至りました.
「Sifuあだちや」のバッグの魅力をわかりやすく、伝えることが、今後の課題となるのです。
もともと、トートはアメリカ生まれで、氷屋さんが四角く角ばった形のキャンバス(帆布)で氷を運ぶのに使っていたそうです。
実用的だったのですね。 それから、海水浴場で冷やす時に使われ、その後ファッションとして町中でも持つようになったと言われています。
そこで、「Sifuあだちや」にも丈夫で軽い特性を活かした、たくさんの荷物を持ち運び出来る、BIGサイズもとりいれました。
私は機織りの綜絖4枚を入れて持ち歩いていますが、和紙テープ巾を50mmにして、バッグのサイズが大きいのでテープも口もとから少し下に下げた位置から立ち上げることで安定感を図っております。
おかげで木枠の重たい綜絖も楽々に持て安定感もあるので、片道40分ほどの浅草橋までの道のりも爽快に通うことができるのです。
このデカトートについてもうひとつ魅力をお伝えすると、私が洗濯ネットに入れて全自動の洗濯機でジャブジャブ洗ってみました。乾燥機は使用しませんが、脱水が終った後取り出してみると、半分近く乾いており、その後4~5時間ほど室内で干しただけで乾いてしまいました。
和紙の速乾性の特徴には、嬉しくなってしまいました♥ これだけの大きさはなかなか無く、作ってみたら、実用的で、洗濯も楽とは・・・
「Sifuあだちや」のバッグはこのようにして、私も含めスタッフ皆で実際使って検証を重ね、次回のテスト販売では魅力化を積極的に進めていきます。
「自ら見る、これを明と謂う」
みずらみる、これをめいという
物事を考え判断する。私たちがいつもしていることですが、この時に大切なのは、自分の目で見て確かめること。人から聞いた話の中には、すでにその人の視点や考え、価値観などが入っています。より正しい選択と賢明に歩む為にも必要なのです。
今日はこの言葉が私の心に響いた論語です。
takako.n